
- Select a language for the TTS:
- Japanese Female
- Japanese Male
- Language selected: (auto detect) - JA
Play all audios:
荒廃農地を畑に戻し、栽培したサツマイモから焼酎をつくる。津市内の住民団体が、耕作放棄された畑から加工品をつくる「6次産業化」に成功した。増える耕作放棄地の解消に向け、津市農林水産政策課の担当者は「作付面積は小さいけれど大きな一歩。ほかも続いてほしい」と期待する。
サツマイモ畑は、津市の三重大学キャンパスの北、伊勢湾に臨む町屋海岸の近くにある。その大きさは50メートルプール1個分よりも少し大きい約1600平方メートル。地元の津市栗真町屋地区の住民ら10人でつくる「町屋百菜」の畑だ。
海に近いこの地域では、古くからサツマイモ栽培が盛んで、名産「町屋芋」で知られている。しかし、20年ほど前から、徐々に高齢化と後継者不足が進み、耕作放棄地が増加。放棄地には雑草や木が生い茂り、害虫や野生動物がすみつくなど問題が深刻化していた。
こうした地域課題に取り組もうと、地区の祭りや海岸の清掃などの町おこし活動をしている住民団体「町屋百人衆」のメンバー10人が、荒廃農地再生団体「町屋百菜」を発足。住宅設計の仕事の傍ら、サツマイモの栽培に取り組んでいた西田尚郎さん(64)が代表となり、「どうせなら芋焼酎に」と、昨年1月に事業をスタートさせた。 草木が茂る放棄地を、借りて…
この記事は有料記事です。残り926文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません